「当たり前」を忘れてしまう私たち

「すべての人は違う人」
こう聞くと「そりゃそうだよね」と思う方が多いはずです。
でも実際のところ、この事実を忘れてしまう瞬間がたくさんあります。
ある人にできることが、別の人にできないことがある。
ある人が持っているものを、別の人が持っていないことがある。
その逆もまた然り。
そういうことがあるのは当然です。
それなのに、私たちは「人間のあるべき」のような理想像を心の中に持ってしまいがちです。
その基準があるせいで、他人を批判したり、自分を責めてしまったりするのです。
「あるべき姿」が生きづらさをつくる

たとえば、
小さな頃から「ちゃんとしなさい」「人に迷惑をかけてはいけない」と言われ続けて育つと、心の中に「こうあるべき」という基準が強く刻み込まれます。
すると、
- その基準に合わない自分を責める
- 基準に合わない人を認められない
そんな思考に縛られてしまいます。
この「あるべき姿」こそが、知らず知らずのうちに生きづらさのもとになってしまうのです。
批判や比較で苦しくなるとき

以前、職場でよく「なんでこんなこともできないの?」と上司に言われていた方がいました。
その方は本来、とても頭の回転が良く、仕事ができる人。
でもスピードを求められる場面が苦手でした。
そのことを責められるたび「やっぱり私はダメなんだ」と自分を否定していました。
けれど、一緒に話をしていく中で気づかれたのです。
「私はスピードに課題があるけど、正確に、丁寧に仕事をする力があるんだ」
これは上司は重要と考えていない、だから見ていないポイント。
でも、その方ならではの強み、仕事をしているうえで大切にしている価値観が自分の中で確かなものになったんです。
そのことに気づけたことで、仕事をする中でも自分の強みを意識して発揮できるようになりました。
上司の言葉の受け取り方も変わりました。
批判されたことをそのまま「自分の価値」として受け止める必要はない。
それはただ、相手の「基準」に合わなかっただけ。
批判として受け取って自分を否定する材料にするのではなく、これから伸ばしていけるポイントとして捉えられるようになったのです。
みんなちがって、みんないい

すべての人は違う存在です。
自分の中の「あるべき姿」にそぐわない人を批判する人がいる。
その人はそういう選択をする人、として存在していい。
と同時に、その人の「あるべき姿」に沿わない人も存在していい。
つまり、<どちらも存在していい>ということです。
あなたは、誰かの期待に応えるために生まれたわけではありませんよね。
「〇〇な私にならないと生きていてはいけない」と考える必要もありません。
条件を満たさなくても、認められなくても、あなたはここに存在していい。
それが、忘れてはならない大切な真実です。
ありのままの自分で生きるヒント

- 「できないこと」ではなく「できること」に目を向ける
- 他人の基準を自分の価値にしない
- 自分を否定する言葉を受け取ったときは「ひとつの意見」として受け止める
- 比較の中ではなく、自分のペースで歩む
ありのままの自分を受け入れることは、自己肯定感を育て、生きづらさから解放される第一歩です
私たちが日々抱えている「考え」は、時に心を縛り、可能性を閉ざしてしまいます。
でも、そのことに気づけたとき、視野が広がって、心が軽くなります。
もしもいま、
「”ありのままの自分”を受け入れたい。でもそれができないから困ってるのに…」
と思っているなら、ぜひ一度お話を聴かせてください。
一緒に、これからありのままのあなたを受け入れていくための道すじを見つけましょう。
いつでもお待ちしていますね。
自分を信じるチカラを育む
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