アダルトチルドレンの気質をもっているがゆえに感じる”生きづらさ”がある。
※ここから先はアダルトチルドレン=AC、と書いていきますね。
私はそう思っています。
これは、ACの気質をもっていない人にはなかなか理解ができない感覚だと思います。
ちなみに...
※アダルトチルドレン(AC)とは
”子どものころに親との関係の中で何らかの心の傷やトラウマを負ったこと原因で、大人になってから悩みや生きづらさを抱えている人”のことです。
ACは病気ではなく、ひとつの気質です。

生きづらさを抱えているかどうかは、目には見えません。
実は生きづらさを感じながらも頑張っているあなたが、そのつらさを知らない誰かからかけられた言葉や態度によって、傷ついてしまうことがあると思います。
そんなとき、ACの気質がある方は「私がダメだからこういう扱いを受けるんだ」と自分を否定してしまいがちです。
そして、感じるつらさを増やしてしまうことがあります。
だからこそ、ACの人には自分で自分に”愛”を注げるようになってほしいんです。
それも、ただの”愛”ではなく母性愛を注いでほしいのです。
母性愛とは、文字通り”母親としての子供に対する本能的な愛情”のこと。
母親が本能的に持っている、自分の子供を無条件に愛する気持ちです。
その母性愛、つまり無条件の愛情を自分に対して注ぐことが、生きづらさを手放す過程でとても大きなチカラとして作用します。
自分のことを無条件に愛する気持ちを持つ。
ここが最終目標になりますが、まずは無条件の愛情を持つことがとても大切で、今感じている生きづらさを手放すために欠かせないことなんだ、ということを知っておいてほしいのです。

ACの気質があると”自分には何かが欠けている”という感覚や、”自分は〇〇でなければ人から受け入れてもらえない”という感覚を持っていることが多いです。
すると、
・なにかが欠けている➡自分はダメだ。
・(誰かに受け入れてもらえないという感覚を感じたときに)やっぱり私は〇〇だから受け入れられない➡=自分はダメだ。
と、自分を否定する結末にたどり着きやすくなってしまいます。
だからこそ、自分に対して母性愛を注げるようになることが重要です。
このケースの場合、無条件に自分を愛するということは、【なにかが欠けていると感じている、〇〇な自分は人から受け入れてもらえないと感じている自分も含めて愛する】ということになります。

ここからは具体的な例を挙げてみてみましょう。
例えば…
ACには5つのタイプがありますが、そのうちの1つ、ヒーロータイプの人がいるとします。
【ACの5つのタイプ】
詳しくは こちらから
ヒーロータイプの気質をもっていると「失敗してはいけない。いつも完璧な自分でいないと自分に価値がないと思って頑張ってしまう」という傾向があります。
頑張ることで成長もできますが、逆に失敗したり、完璧にできない自分を目の当たりにすると、必要以上にひどく落ち込んでしまいます。
この【ACのヒーロータイプ】の方がひどく落ち込んでしまったとき、自分に対して母性愛を、無条件に愛情を注ぐとしたら…
どんな言葉で愛情を表現をしたらよいでしょうか?
”失敗してしまった。自分はダメだ。”
今、自分はこんな風に感じている。
すごく落ち込んでいる。
だけど、こんな風に感じているのも自分なんだ。
誰にでも落ち込むことはある。
失敗することもある。
落ち込んでも、失敗してもいいんだ。
失敗したからって終わりじゃないよね。
失敗して、失敗したことにひどく落ち込んでいる自分がいる。
そのことを認めて、その自分に無条件の愛を注ぐ。
まるまる、感じたこともそのままの自分も認めています。
無条件の愛情で自分を包み込むことができています。
この自分に無条件の愛情を注ぐ感覚を掴むと、今までとは違う、さまざまな気づきを得られます。
そのとき、これまで自分がどれだけ自分を否定してきたかにも気づけるはずです…

「それって、ただ単に自分に甘くなればいいっていうことじゃないの?」
「わがままになりそう・・・」
そんな風に思った方もいるかもしれません。
そう感じた方は、いつも自分を厳しく律している方かもしれません。
「自分に厳しくすることが成長に繋がる!」と教わって、努力を重ねてきた方かもしれません。
自分を厳しく律することが悪いと言いたいわけではないんです。
言いたいのは、自分に厳しく接してより成長できるようになるには、その前に自分で自分に母性愛を注ぐことが重要ということです!
”成長するために自分を律して行動する”段階で必要なのは父性愛。
その前に、母性愛=無条件の愛が欠かせないのです。
これまで、自分を認められずに自己否定を続けてきたとしたら、今はいわばマイナスの状態にいるということです。
それをいきなりプラスの状態に持っていくのは至難の業。
大きく変化するにはつらさや苦しさも伴います。
そうならないように、まずはマイナスからゼロに持っていきたい。
そのときに必要になるのが母性愛、なのです。

今の自分を丸ごと受け入れられると、強くなれます。
見えることや感じることが変化して、これまでにない気づきを得られるようになります。
さらなる成長に向けた準備も出来ます。
自分が変化して、やがて周りにも変化が起きます。
自分にも、周りにもプラスの変化が少しずつ拡大していく流れに入っていけます。
この流れに入るために欠かせないのが「自分自身に対して母性愛、無条件の愛情を注ぐこと」なのです。

自分に対して無条件の愛情を注ぐ感覚をつかむと、あなたのなかに自分を肯定する力、つまり自己肯定感が育まれていきます。
そのうえで行動を重ねていくと、これまで感じていた”自分になにかが欠けている”という感覚や、”人から受け入れてもらえない”という感覚が前よりも薄れていくのを感じるはずです。
不安や心配を手放しながら行動することで、これまでと違う結果や感覚を得ることが増えていくにつれて、自分を信じるチカラ、つまり自信も育まれていきます。
自分に対して注ぐ無条件の愛情は、自分を甘やかすために注ぐものではなく、あなたがあなたとして、よりあなたらしく生きるために欠かせないもの…人間の身体にとっての水のようなものなのです。
焦る必要はありません。
ゆっくり、少しずつで大丈夫です。
自分に無条件の愛情を注げるようになりましょう。
そして、安心してあなたらしく輝いてくださいね。
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