対人恐怖を感じていた日々を振り返ってみた。

突然ですが、対人恐怖という言葉をご存知ですか?

文字の通り、「人が怖い」と感じてしまうことです。

他人(知っている人も知らない人も含めて)他人が自分をどう見ているかどう評価しているかなどを気にしてしまい、怖さを感じることです。

そのため、人がいる所では、緊張して警戒心を緩めることができません。

その感じ方が過度になり、日常生活に支障をきたすレベルになった場合は社交不安障害と診断を受ける可能性があります。

恐らく、このように感じたことがない人もいるのでしょう。

羨ましいなぁ…と思ってしまいます。

私が人と関わるときに不安を感じるようになったのは中学生の頃からでした。

私の場合、直接病院で診断を受けたわけではないですが、過去に受診していたらなにかしら診断が下っていただろうなーと思います。

レベルとしては、低度の症状だったかもしれないですけどね。

あくまでも私自身のケース、としてのお話になりますが…

どんな症状があったのかというと、誰かと関わる時に、常に自分の行動や振る舞い、発言に細心の注意を払い、警戒して、これでいいかな?大丈夫かな?と絶えず何かを指摘されたり、間違ってしまうことに対する怖さを感じて、心配でたまらないのです。

もちろん、そうしたくてしているわけではありません。

どうしてもそうしてしまうんです。

読みたくなくても空気を読んでしまう、というか、読みすぎてしまう、という感じです。

まさに、自分軸をすっかり失っていて、他人軸で生きている状態です。

人からの反応が怖いあまり、どんどん言いたいことが言えなくなっていきました。

だから、別に望んでそうしているわけではないけれど、気軽になにかを言うことができないから静かにしていることになる。

怖い顔をしているわけにもいかないと思って、いつもニコニコしている。

そんな私を見た人からは「大人しいね~」「静かだね~」とよく言われました。

人が怖いから発言できないなんて誰も知らないから、そう見えるのも当たり前です。

確かに大人しくて、静かなのは事実なんだけれども、そう言われるのがすごくイヤで、「本当の私はちがうのに…」と思いつつ、それも言えなくて、悲しい気持ちになったのを覚えています。

できれば誰とも関わりたくない。

だから、学校にも行きたくない。

でも、人が怖いと感じていることを両親には話せなかったので、学校に行かないわけにはいかないから行くしかない…

そんな状態で、毎日イヤイヤ学校に行っていましたね。

だから、私としては不登校になる、というか学校に行きたくないと思う子の気持ちはとてもよくわかります。

絶対、ちゃんと、その子なりの理由があるはずですから。

その子と同じ感覚、感じ方、考え方や物の捉え方をする子は他にひとりとしていないんだから、他の人が理解できなくても、ちゃんとその子なりの理由があるはずだから。

誰かひとりでもお友達がいたら、学校に行こうかなと思えるかな…

幸い、あまり話さず、ただニコニコしていた当時の私を仲間に入れてくれていた友達がいました。

彼女たちはどちらかというと生徒指導の先生に呼ばれるタイプの女子たちでした(笑)

そんな中に、誰かになにかを言われるのがイヤで個性を出せず、先生から注意されるのもイヤだから、優等生タイプ(に見えてしまう笑)の私を一人入れてくれていました。

今は連絡は取っていないけど、みんなで撮った写真は今でも持っていて、すごく感謝しています。

学校生活の中ではいつもこんな具合で、大人しく、静かにしていることこそが自分の身を守ることに繋がると思っていましたね…

身を守ることに必死。

完全に毎日”サバイバルモード”でした。

1日中緊張しっぱなしで気が抜けなくて、家に帰るとぐったり疲れていました。

実は、家でも気を抜けなかったことが真の対人恐怖の原因だったんですけどね。

このことには、心理学を学び始めるまでは気づきませんでした。

とよく言いますが、私は誰からの関心もいりませんでした。

誰からも気づかれない、いわば透明人間でいたいと本気で思っていました。

と、書いていくとどんどん暗い雰囲気が立ち込めてきたような気が…

このあとも対人恐怖が薄れていくまでには紆余曲折ありましたが、ひとまず今回はこのくらいにしておきたいと思います。

そんなこんなで、人との関わりに恐怖を感じていた時間の中では、いつも警戒心があるゆえに人間観察をしていました。

<人を見て、危険を察知するために>です。

その観察期間の中で出会った人の中に、すごく印象に残った人たちがいるんですよね。

中には、遭遇したのはものすごく昔なのに、忘れられない人たちがいます。

その人たちと出会った場所はさまざま。

学校、会社、プライベート、なにかの集まりで出会った人…

直接かかわった人もいれば、電話で話しただけの人もいるし、見かけただけの人も含まれます笑

そんな人たちについて人間観察をした結果として、勝手に考察、分析をしたことを書いてみようと思いたちました。

私が出会った、遭遇した人の数なんて、ちっぽけな数です。

人が怖くて避けていた分、普通の人より関わっている人の数は少ないはずです。

そんな中で、インパクトを残してくださった方たちについて、少しずつ書いていきたいと思います。

中学生の頃の人が怖いと感じていた状態から、徐々に考え方や捉え方が変わり、対人恐怖が薄れていくにつれて「人って面白いな…」と思うようになりました。

『面白い』といっても笑える、という意味ではなくて、興味深いって意味です。

人が怖いから、人がキライだと思っていたんですが、どうやらそこはイコールではなかったようなのです。

もしかすると、そこに気づかせてくれたのは、私が出会うことができた(いろんな意味で)『面白い人たち』のおかげなのかもしれません。