日常生活に活かせる「境界線」の考え方
「境界線」
と聞いて思い浮かぶものはなでしょう?
土地の境界線、または国と国との間に引かれている境界線、国境くらいでしょうか?
日常生活の中ではあまり馴染みがないように感じる「境界線」
でも実は、毎日の生活の中でこの「境界線」を引けるようになると、たくさんのメリットを得ることができます。

今回は、
日常生活で引けるようになると毎日がもっとラクになる!「境界線」の例を2つご紹介します。
①人と人との間に引く境界線
1つめは人と人との間に引く境界線です。
誰かと自分の間に境界線を引けるようになるということは、人との距離を適切に保つことができるようになる、ということです。
境界線は相手を拒絶するために引くものではありません。
相手、そして自分、お互いのために引くものです。
具体的な使い方を見ていきましょう。
まず、私たち一人一人が自分の<敷地を持って生きている>とイメージしてみてください。

お互いの敷地の間に境界線を引けていないと、相手はあなたの気持ちや状況に関係なく、いつでもあなたの敷地にぐいぐい入り込むことができます。
例えば、誰かがあなたに命令してきたり、頼んでいないのに世話を焼いてきたり、怒りをぶつけてきたりすることがあるとしたら、それは2人の間に境界線を引けていない証拠です。
相手があなたの敷地に入り込んでしまっている証拠です。
境界線を引けていないと、相手があなたの敷地に入り込むのを許さざるを得ない、そんな状態になってしまいます。
そんな状態から、お互いの敷地の間に境界線を引けるようになると、相手があなたの敷地に勝手に侵入するのを防ぐことができるようになります。
相手と適切な距離を保つことができるからです。
さらに、境界線を引くことであなたが相手の敷地に侵入してしまうのを防ぐこともできます。
例えば、あなたが誰かに対して命令したり、頼まれていない世話を焼いたり、怒りをぶつけたりすれば、相手が傷つくこともあるでしょうし、その行動が原因で関係性が悪くなってしまう可能性もあるでしょう。
そんなことになるのはあなたも避けたいはず…
境界線を引くことができれば、そのような事態に発展するのを避けることもできます。
お互いを尊重して、適切な距離、心地よい関係を保つことに繋がるのです。

②不安な気持ちとの間に引く境界線
2つ目は、不安な気持ちとの間に引く境界線です。
不安は予期できないこと、予測ができないことに対して感じるものです。
例えばこんなとき…
「明日はいつもより早く起きなきゃいけないけど、起きれるかな…」
「来週のプレゼン、うまくいくか心配だ…」
「私の将来、大丈夫かな…」
不安を感じるシチュエーションは様々です…
そして、残念ながらどんなに頑張っても確実にその結果を予測することはできません。
ただ、そうとわかっていても、寝ても覚めてもあることを考えてばかりになって、不安を感じ続けてしまう、なんていうことがあるのではないでしょうか?

そんな時、境界線の出番です。
不安は抱えている時間が長ければ長いほど、どんどん膨らんで大きくなっていくものです。
そこで、意識的に不安と距離を取るために、自分と不安の間に境界線を引きます。

一旦不安と距離を取り、他のことに集中する時間をつくるのです。
例えば、いまその瞬間にしていることに集中します。
ご飯を食べているなら、その味に集中する。
歩いているなら、自分の足の裏の感覚に集中する。
ゲームをしているなら、ゲームに集中する、といった感じです。
他のことに集中している間、あなたの不安が大きくなるのを止めることができます。
不安との間に境界線を引いて、意識的に距離を置くことによって、あなたの心や思考の領域を支配されてしまうのを防ぐことができるからです。
不安から離れて、別のことに集中する時間を経て冷静になって、不安ともう一度向き合ってみると、別の視点で不安を見ることができます。
そうすることによって、不安を減らす自分なりの対策を見つけられたり、実はそこまで不安を感じる必要がなかったことに気づけることもあります。
境界線を引いて、不安と意識的に距離を取ることは、新しい気づきを得ることにもつながるんです。

境界線を活用して、誰かやなにかに振り回されないあなたに!
境界線の考え方は、他にもさまざまな場面で活用できます。
この考え方を応用することで、あなたが”誰か”や”なにか”に振り回されてしまうのを防ぐことができます。
今回の例のように”相手との適切な距離感”を保てるようになったり、”不安”を感じ続ける状況を自分のチカラで抜け出すことができたりと、考え方次第で状況が変わること、自分のチカラで変えられることを体感していくにつれて毎日がもっと楽になっていくはずです。
活用の仕方に決まりはありません。
誰かとの距離感を保つのに苦戦しているとき、不安や心配、怖れなどネガティブな気持ちに包まれているような感覚を覚えたときなど、誰かやなにかと距離を置く必要があると感じる場面があったら、境界線の考え方を思い出してイメージをしてみてくださいね。
あなたなりのやり方で、誰かやなにかとの間に境界線を引いて、そこから状況が変化したり、改善したり、気づきを得ることができたら、それがどんなに小さなことでも大切にしてくださいね。
そうした変化を体感したり、気づきを得ることを積み重ねると、あなたの中に自信も育まれていくはずです。
境界線の考え方を繰り返し活用して、誰かやなにかに振り回されずにあなたらしく過ごせる毎日を手に入れていきましょう。
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