以前の記事で、対人恐怖を感じていたころの話を書きました。
人が怖いと感じるが故に、私が日常的に行ってきた(というか、ある意味やらざるを得なくてもうくせになっていた)人間観察。
私のこれまでの人生という名のゲームの中で出会った忘れられない人について勝手に振り返り、考察していきます。
今回は、私が職場で出会った女子のオクノさん(仮名)。
彼女はこれまで私が実際に会って、関わったことがある日本人の中でNo.1の美女でした。
モデル並みに背が高く、手脚が長く、肌もきれいで白くてメイクが映える、雑誌から出てきたような、とってもきれいな人でした。
リアルに動くバービー人形(made in japan)って感じ。
きれいな人って怖いイメージがありませんか?笑
あの時は女性が多い職場だったので、もちろん他にもきれいな先輩はいましたが、笑顔のイメージはなくて、ムスっとしていて、挨拶をしても返してくれないような人が多かったのです。

って…これはたまたま私がこれまでに出会って、きれいだと思った女性に対して怖いと感じることが多かった、というだけのこと。
思い込み、とか決めつけってこういう風にできていくんですよね。苦笑
でも、そんな私の中の思い込みを打ち消してくれたのがオクノさんでした。
オクノさんは私よりも年上。
ですが、私よりあとに職場に入って来たので、一応先にいる人として私が最初にやる業務を教える係になりました。
毎日一緒に作業をする時間が多くありました。
オクノさんはいつも笑顔で明るい人。
「私は後輩だからね」
といいながら、なにかと気遣ってくれるお姉さん的やさしさで接してくれる人。
ちょっとおっちょこちょいな所があるのもまた魅力で、
「こんなことやっちゃったよ~」
なにかあった時、こっそりあとから報告してくれたりしました。
そんなきれいで、やさしく、ギャップも含めて素敵な笑 オクノさん。
メイクが上手だったので、メイクを教えてもらったり。
よくご飯を食べに行ったりもしました。
私は人として大好きで、お姉さんのように感じていたし、密かに憧れていました。
明るく、やさしく、美しいオクノさんは他の先輩たちからも好かれていました。

私は危険を察知して敏感に反応する人に対するセンサーをもっているのですが、オクノさんにそのセンサーが反応することはありませんでした。
オクノさんに対して、怖いと感じたことは一度もありませんでした。
いつものように「なにか変なこと言ってしまったらどうしよう」と過剰に気にしなくてもいいと思えて、どう思われているかを心配して付き合う必要がなくて、<心を許せる>という感覚があったのです。
裏表がなく、誰に対してもやさしい人。
その姿勢は後輩に対しても変わりませんでした。
彼女は見た目だけじゃなく、心もきれいな人だったのです。
ある時、そんなオクノさんが結婚することに!
お腹には赤ちゃんもいる、ととってもうれしそうでした。
私もとてもうれしかったのと同時に、当然だよと思っていました。
(そりゃそうだ!こんな素敵な人を手離す男性はいないでしょ~)と思ったからです。
みるみるうちにお腹が大きくなっていき、あっという間に退職する日がやってきました。
無事に赤ちゃんを出産したと聞き、しばらく経って落ち着いてから2人に会いに同僚と一緒にお家に遊びに行きました。
赤ちゃんはとってもかわいい女の子でした。
「大変だけど、やっぱり子供はかわいいわ~」
と話すオクノさんはとってもしあわせそうで、ノーメイクなのにいつもに増してきれいでした。

しばらくして、オクノさんはご主人の仕事の都合で遠方に引っ越してしまいました。
そこから、私も移動したりしている間にお互い住所もメルアドもわからなくなってしまいました。
その後、ずいぶん経ってから、元同僚がメールをくれました。
そのメールで、オクノさんが離婚したことを知りました。
それも、ご主人の不倫が原因で…
オクノさんが会社を辞める前、休みの日に会社に立ち寄ったことがありました。
そのときはお相手はまだ”彼氏”でしたが、そのお相手を見た時、実は私のヒトセンサーが反応していました。
<・・・>
でも、私のセンサーは敏感すぎる。
まさか一度挨拶しただけで、話したこともないのに「お相手って…」なんて言えるわけがない。
あのオクノさんを裏切るなんて…
許せない。
なにがあったのかぜんぶを知っているわけではない。
詳しい経緯を知ってるわけではない。
それでも、
どうしてあのオクノさんがそんな目に遭わなきゃいけないの?
と思いました。
結婚ってなに?
『誓い』ってなに?
、豪華な結婚式を挙げたのに。私は仕事で行けなかったけど
知人や友人、会社の人も含めてみんなの前で、「これからは2人で寄り添って生きていきます」って『誓った』のでは?

見かけだけじゃなくて、心もきれいな人と縁があって、出会うことができて、結婚することができたのに。
豪華な結婚式をして、みんなにお披露目して、祝ってもらったのに。
かわいい女の子が生まれたのに。
そこにありがたみや、しあわせを感じることはなかったんだろうか?
なぜ?
不思議でたまらない。
一体、他になにを求めていたのだろうか…
もちろん、私は完全にオクノさんの味方なので、ご主人から見えている世界のことは知りません。
わかりません。
わかったとしてもオクノさんの味方なのは変わりません。
許せない。
それは私が勝手に思っていることで…
家族の中で何があったのかは知らない。
もしかしたら、
起こることのすべてが【必然】なのであれば、この出来事もすべてオクノさんのために起こったことだったのかもしれない。
すべては、オクノさんがもっとしあわせになるために起こったことだったのかもしれない。
いつも明るく、人にやさしく生きてきたオクノさんがしあわせになれないはずない。
そのオクノさんのかわいい娘さんも、しあわせになるに決まってる。
私はそう信じる。
うん。絶対そうに決まってる。